木が伐れない樵の業務日誌

新潟県村上市にある民間の林業会社に勤めている30代男が林業についてつらつら書いてます。

教えてもらって覚える、見て覚える、考えて覚える

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「俺が入った時は、ほとんど何も教えてもらえなかった。失敗したらゲンコツ食らって、怒鳴られるだけだった。」「見て、考えて覚えるしか無かった。」

会社の飲み会で現場作業員Oさんがこう話してくました。

 

それを聞いて、こんな風に質問してみました。

「今は国の事業とかで、研修体制が整っていて、技術を習得しやすい環境があるけど、Oさんも新人時代はこんな風に教えてもらいたかったですか?」

 

そしたらOさんは

「いや、昔のままでいい。」「自分で考えて覚えた技術には、自分で責任がもてるから」「自分の行動に責任をもつ習慣が付いた」と。

 

意外な回答がきて、驚いたと同時にものすごく納得しました。

 

山仕事は現場や状況により条件が多様で、柔軟な対応が求められることが多いです。

しかも失敗が重大事故につながることも多々あります。

そんなときに、一つの行動の選択根拠をどこに置くのかが大事になると思います。

 

「あの講習でこう習ったから」なのか

「あの時はこうで、今回はあの時とこのくらい違うから」なのか

「これは、こんな風になるという理屈が考えられるから」なのか

 

どれに自分の命が預けられますかね。

 

最近、国の事業で進めてる研修の卒業生に事故が多いそうです。

いろんな研修が受けられ、資格も取れるいい事業だと思います。現場状況の多様化に対応できる人材を育成しようと対策もとられています。

 

ただこればっかりは、技術ではなく考え方(あと運)だと思います。

 

謙虚、勉強熱心、ポジティブ、鈍感力

 

ここらへんですかね?